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偽りの王
そしていよいよ、クレールの計画を実行する日がやってきました。
それは、国王と王子が国をあげた祭典に出ている時のことでした。国中が祭典に浮き立つ中、ソフィアは城のバルコニーからの転落死に見せかけて、国王を殺したのです。
国中に響いていた歓声は、その瞬間天を切り裂くような悲鳴へと変わりました。
王子は国中から、国王をみすみす死なせた責任を糾弾されました。王子は早く王位に就きたいが為に父を自らの手で殺したのだ、という濡れ衣も着せられました。
王子は国から追い出され、隣国に住まうことになりました。これでクレールは、王位に就けることになったのです。
クレールは狂喜乱舞しました。王になった日には家臣の意見を無視してソフィアを王妃にし、一週間国中を巻き込んでのお祭り騒ぎに耽りました。
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