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王国の復活
実は王子は、父の死が何者かによるものだと見抜き、隣国で力を蓄えていたのです。
そんな時、クレールが王位に就き国が傾いたとの知らせが入り、嘗ての家臣や国民がぞろぞろと隣国にやって来ました。
王子は、父の死は弟によるものだとたちどころに見抜き、国を取り返そうと思い立ちました。
嘗ての国王を慕っていた家臣や国民は勿論、隣国の国民も自分達の王に愛想を尽かしていたので、王子にこぞってついて来ました。
敬愛していた王の仇を討つ為にやって来た大勢の軍勢と、保身の為に弱腰で剣を取る数少ない家臣たち。誰が勝ち、誰が負けたのかは、わざわざ言わずとも分かることでしょう。
ソフィア一人だけは命乞い一つせず、クレールに言われるがまま数多くの敵を殺しましたが、それでも多勢に無勢です。あっという間に兵士に取り押さえられてしまいました。
クレールは兵士によって捕らえられ、王子が城を奪還しました。王子は国王になり、国を立て直そうと努力の限りを尽くしました。
クレールは兄によって、父を殺したことを暴かれ、終身刑が決まりました。クレールの元に付いていた家臣達は、隣国の炭鉱での労働刑に処されました。炭鉱での労働は非常に辛く、炭鉱近くの川に身を投げてしまったのか、行方不明になる者も数多くいました。あのソフィアも、その一人です。
これで全てが元通りになり、丸く収まると、誰もが思いました。
しかしクレールが牢獄に入れられてから数日後、非常に可笑しなことが起こり始めたのです。
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