お笑い芸人が深夜ラジオをクビになる話

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 俺は自分を納得させるため、ディレクターの言葉を脳内で繰り返す。そう、これは忙しい俺への休暇のプレゼントなのだ。そうならばゆっくり休むのが正しい過ごし方というもの。なんだか言い訳じみているが、俺はそういうわけでさっきからベットの上で布団に潜っている。けれども全然眠れない。長年染みついた習慣とは恐ろしい。  せめて子守唄代わりになるかもしれないとラジオをつけて、先週までは自分の声が聞こえていたチャンネルに合わせた。  何かのまぐれで、俺の声が聞こえてこないだろうか。そんなあり得ない期待をしていたが、当然聞こえてくるのはモリモリ安森のひょうきんな声だ。  俺の仕事を奪った憎むべき相手。お前は、テレビでお子様向けの低レベルなネタだけしておけばいい。深夜ラジオはお前のくるべき場所ではない。
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