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「美愛はずっと東京?兄貴が東大KINGとか出てクイズ王してるから、高校生クイズ、出場してたの?」
「嫌……私立の女子校でクイズ研究会とかなかったから出てない」
クイズにのめり込む兄の異常さに小学生だった私は怯え、足を踏み入れなかった。
高3で優勝するものの、高1と高2は決勝で敗北し、チームメイトのミスだったがかなりぶち切れ、怖かった。
「薙もクイズ研究会はなかったよ。ダチと高校時代の思い出的に出場しただけ」
マニアックな問題が多いクイズ問題。
2年連続優勝した薙の神童。
兄みたいに青春を全てかけての挑戦ではなかったようだ。
本業と塾経営にクイズ問題の監修で忙しかったのか、兄は私に一切連絡してこなかった。
私が家に居なくて話す機会がなかったのもあると思う。
睡眠時間がしっかりとれて、食事も栄養を考えるて好きなものを食べられる幸せ。
オフの時間を一緒に過ごせる旦那さん候補もいて、私は幸せを噛み締めていた。
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