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元は生きもの 只の皮膚 生きるために 身を護る 育つにつれて厚く 硬く 丈夫でそして しなやかに 育った毛皮のその下の 命を奪い 肉喰らう それをしなくば 生きられぬ そういう 者も 世には 居る そういう 者も 世には 要る 確かに 人の エゴだろう あぁ 違いない 変わりない されども その後 最後まで 感謝を以て 隅々を 頂き 使わせて戴くか 残りは要らぬ と打ち棄てるか アイヌの民は 伝えてきた カムイが纏う生きものを 感謝と共にいただいて 無駄にはしない 欲張らない アイヌもこの世の一部だと 自然に入れてもらうには 自然を敬い 壊さずに 謙虚さ 身の程 譲り合い 相手を想えぬ者ならば 想ってもらえるはずもなし 所詮はヒトも生きたモノ 世の摂理には抗えず それなら せめて 理解して 特別なんかじゃないんだ と みだりに世界を捻じ曲げる 愚かな振る舞い控え居ろう あな 浅ましや 浅ましや ただ 正直 率直 己の欲 だが 纏いた皮をいただいて 創らせてもらう に 憧れる それもあたしの 真の想い
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