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復讐を誓った港
私は、短気な元婚約者の言いなりだった。
旅行を断ると「キャンセルは、宿にも船にも迷惑。金だけ払え」ですって。
体調不良をうったえても、私の心配なんて一切ない。
なのに、家のために婿入りしてくださるのだから、尽くすべきだと、本気で思い込んでた。
元婚約者の帰港を待ってる時に、聖騎士がいた。
聖騎士にも、聖女の婚約者にも、顔で選ばれたって噂なだけあって、凄い美貌───
突然、聖騎士が目を見開いて驚く!
視線の先を追って、私も目を疑う!
聖女が私の元婚約者と、いちゃいちゃ船を降りてきたから。
さらに驚く!
「聖女様の身体はふわふわで柔らかいんだ」
「やだぁ。もう。きゃっ」
元婚約者も聖女も、浮気を悪びれもしない!
私のお金で、元婚約者は聖女と南国バカンスを満喫したのよ?
普通は、慌てふためいたりするじゃない?
わぁ。聖女って、頭と身体がゆるゆる────
「大丈夫ですか? お送りしましょう」
心配そうに聖騎士は、茫然自失の私におっしゃいました。
「馬車は置いていけ」
元婚約者は、自分を心配して私に吐き捨てた。
この瞬間、やっと私は、己の不甲斐なさを自覚!
復讐はここから始まった────
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