偽物屋さん

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 すると、その部屋の中は、沢山の物が置いてあった。ただし雑な感じて置いてある。  天井には、爬虫類の様な骨格が紐で吊るされている。  壁際には、絵画に額縁の図形や、古い家具が立て掛けられたり、箱が大きい順番に積み重なっている。  さらに床にも、あらゆる物が所狭しとある。  まるで玩具箱をひっくり返して、片付けてないみたいだ。  「すげぇ、…」と、僕は小さく呟きながら、周りの物を、まじましと見つめている。  また同級生も同じように、周囲の物を見渡しながら、お婆さんに質問をしだした。  「なぁ、ばあちゃん!…あの骨、何?」  対して、お婆さんも丁寧な口調で説明をしてくれる。  「あれは、ツチノコの骨ですわ。…」  「え!?…ツチノコって、あのツチノコ??!」  「えぇ、…長野の方から、買い取ったものですの。」  それを同級生は聞くと、すぐに目を輝かせて、次々に品物を指差しながら、さらに話しかける。  「じゃあ、あの棚のところにある透明な石は?」  「…はい。…あれは、水晶髑髏の欠片よ。」  「じゃあ、あの黒い箱は?」  「…確か、小判が入っているわ。…徳川の埋蔵金だったわね。」  「あの、壁にある図形は?」  「…火星人のUFOの設計図よ」  「えぇ!!…何だよ、それ!…本当かよ?!…」  そんなやり取りが、暫く続いていた。  最終的に同級生は「アハハ!」と笑っている。馬鹿にしているようだった。
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