『黄色い大きな戦車』

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日本に戻って来ました。 私は裁判所みたいな所にいました。 『仲間を見捨てた罪は重い。 よってその者を極刑と処す。』 「…‥…」 頭に包帯を巻いた私は、ぼーっとしたまま、裁判官の話を聞いています。 『その者を牢へ…』 裁判官が言った時でした。 『待ってください!!!!』 そんな声と共に扉が開きました。 扉の向こうには、ガーゼやら包帯やらでいっぱいの私の隊員全員が居ました。 「みんな…?」 『ゆまさん。』 「大佐…さん?」 『ははっ、さん付けとは… 君の隊の皆は、近くの町の方々が保護してくれていたみたいなんだ。 それを見つけた。 君のことを話すと、日本に連れて行ってくれというものだから驚いてね。 理由を聞いて、急いでやってきたんだ。』 米軍の大佐は私にそう話してくれました。 「そうだったんですか… ありがとうございます。」 私が言うと優しく微笑み、裁判官や傍聴席の日本人の方へ向き言い放ちました。 『日本の皆さん、これはどういうことでしょう。 何故、彼女たちのような中学生やらを戦争に?』
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