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私は待ちきれなくて、私の卵アートが展示される初日に静岡県立美術館に足を運んだ。
館内に入って造形物のアートが展示されているコーナーの部屋に入ると、私の作品は部屋の中央にあってガラスケースに入っていて、ガラスケースの上部からライトで照らされていた。
私がガラスケースに近寄ると卵アートが中央に置かれていて、私は自分が制作した作品ながら、うっとりと見とれてしまった。
少しすると卵が少し動いたような気がした。
気のせいかと思ったけれど私は不審に思ってそのまま卵を見ていると、卵の中央上部の部分がひび割れてきたことに気が付いた。
私は不安に思って緊張しながら卵を見つめていると、卵の上の部分が割れ始めて小さな穴が開いた。
さらに卵の上の穴から鳥のくちばしのようなものが見えてきた。
さらに穴は大きくなって、穴から鳥の頭が飛び出した。
それはダチョウの雛だった。
ダチョウの雛は、とうとう卵の殻を破って出てきてしまった。
私は少しショックが大きかったけれど、その雛の姿を見て、ほほえましく感じて少し笑いがこぼれた。
少し雛に見とれていた私は、美術館の職員に連絡して、作品を片付けてもらった。
そして、産まれた雛は、私に返してほしいとお願いした。
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