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触
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この作品はフィクションです。
実在の人物、地名、団体などとは一切関係がありません。
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私はサークルの同人誌の特集を担当していた。内容は怪奇や伝奇などを扱うオカルトだ。
サークルの代表である淡谷さんにやってみないかと言われ担当することになった。
持ちかけられた時はうれしい半分、困惑半分だった。私より適任者はたくさんいたはずだ。だが、同人誌の一部コーナーを任せてもらえたのは光栄だった。
今や6年の月日の経つ人気特集になった。少数ながらサークルのサイトにも感想が届いている。
特集には読者から奇怪な体験を寄せてもらい、調査する定番の回がある。それらはたいてい勘違いや尾ひれのついた噂でしかないものがほとんどだ。
巷でささやかれる怖い話なんてそんなものだが、中には常識では考えられない話が紛れている。それはひどく蒸し暑い去年の6月のことだ。
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