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依頼者は湯村博生(仮名)さん。40代の会社員だった。シナリオライターをやっている零汗さんからの紹介だ。
調査の依頼内容は亡くなった博生さんの弟に関するものだった。
博生さんの弟である史さんが亡くなったのは、博生さんが小学6年生の時だ。
その日、湯村さん一家は関東のキャンプ場に来ていた。家族連れで賑わうキャンプ場は、その場で知り合った子ども同士が遊ぶこともあったそうだ。湯村さん兄弟も他の子と河原で遊んでいた。
その際、史さんは足を滑らせ、服がずぶ濡れになってしまった。着替えに行くと言い、史さんは家族のいるテント広場へ向かった。博生さんは他の子と遊んでいたが、史さんは戻ってこなかった。
しばらくしてテント広場へ戻った博生さんは史さんの姿が見えないことに気づき、両親に尋ねた。両親はまだ一緒に遊んでいるものだと思っていた。そこで史さんが行方不明だと知り、警察に通報した。
警察によって捜索されたが、3日後、史さんは山中で遺体となって発見された。
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