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 ホテルに着いて荷物を置く。広々とした2人部屋に1人きり。隣の部屋に白峯さんが居ると思うとソワソワしてしまう。 (適齢期の男女が2人きりで休みの日に泊まり有りのリゾートホテルにっていうのは、そういうこと、そういうことなのか!?)  念のため補足するならば、僕は白峯さんとお付き合いしている訳ではない。6人しか居ない会社で、むしろ僕はうっすらと彼女に嫌われているのではないかとすら思っていた。  にも関わらず、このようなプチ旅行に誘われるとは思ってもいなかったし、まさかこれをキッカケに恋人なんかの関係になったりとかーー。  コンコンとノックの音がして、白峯さんが顔を出す。 「まずはプールにしませんか?」 「ひゃ、ひゃい!」  僕たちはプールに繰り出す。遊具とピクニックバッグを持ちーーで。
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