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参加した同窓会に、雄一が思わず声が出そうになった程綺麗な女性がいた。同窓会の慣例で胸に名札をつけるらしい。その女性の名札には真田まみ、と。真田まみ……記憶の淵に、メガネのずんぐり女子の姿が思い浮かんだ。…本当に同一人物なのだろうか。記憶の彼女と、目の前の彼女のギャップがすごい。真面目な女子から、遊び慣れた女性へと。
雄一の視線に気づいたのか、まみがこちらに近付いてきた。途中でウェイターから二つのワイングラスを受け取り、片方を雄一に差し出した。
「佐藤雄一…くん?…あぁ、確か3年で同じクラスだったっけ?」
「え、あぁ。そうだったと思う。…いや、真田さん?であってるのかな。ちょっと、自分の中のイメージと違ってて。」
「あぁー!よく言われる言われる♪垢抜けたね、とか。整形した?とか。でも、正真正銘真田まみですよ?」
「そ、そっか。」
その後のことを、雄一は余り覚えていない。大して飲めもしない酒を、気恥ずかしさを隠す為にあおったせいだ。気がつくとホテルにいて、隣でまみが裸で寝てた。血の気が引いた。やってしまった。
平々凡々の人生を歩むはずだった雄一の人生は一夜の出会いで、激変することになる。
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