好きだった人

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好きだった人

 明け方、息苦しくて目を覚ますと呼吸をしていなかったことに気づく。  首元には汗がびっちり貼り付いている。  昨日のあのおかしな爺さんとの会話のせいだ。  おかげでずっと思い出さないようにしていた昔の事を思い出していた。  あの頃過ごした彼とのほんのわずかな時間。だけど僕にとってはとても大切な時間…  あの土足で踏み込んでくる爺さんのせいで。あんな昔の頃の夢を久しぶりにみてしまった。  夢の中であの頃の彼と久しぶりに会って話しをした。  今でも本当は会いたくて仕方なかった、あのベットに横たわる目を覚まさない彼に…。
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