2、コロナ

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チャーハンを食べ終わり ユミは、食後の薬の水を汲もうと コップを持ってに立った。 右足にスリッパを引っ掛けようとしたが つま先が上がらず スリッパはどんどん遠のいてしまう。 片足でバランスを崩し、 ずるりとテーブルの下に潜り込むように崩れ落ちた。 咄嗟にユウギが立ちあがる。 床に仰向けに倒れ込んだユミの 脇の下にヒョイと手を入れ 引きずり出して椅子に座らせる。 一瞬の出来事だが、ユウギは手慣れていた。 ユミの後遺症は明らかに悪化している。 右目の瞼は殆ど、仏像ように半眼で 右足はひきづっている。 「今日は調子悪いね」 ユウギが言うと ダイジョブ、行っておいでよ とユミは首を振った。 「今日は無理だわ」 ユウギが、乃愛に振り返る。 「明日は? 明日ならヘルパーさん頼めると思う」 ユミの言葉に、ユウギは答えなかった。 日によっては、 トイレも1人で行けない時があるらしい。
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