2、コロナ

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オレンジ色の花柄の布団を ほとんど頭までかぶって ユウギとユミは、まだ 寝ているようだった。一つ布団で。 乃愛は、ドキドキしながらも 目を離せないでいる。 ツヤツヤとした若いユウギの髪の毛が 草のように揺らいで ゆっくり寝返りを打った。 隣のツヤのないオレンジ色の ユミの頭も揺れた。 ブランケットがずれて 2人の肩がむき出しになった。 裸だった。 ユミは腕をユウギの首に巻き付け ユウギは、ユミを腕枕しているようだった。 乃愛の心臓は 暴れるように早く打った。 まるで罠にかかって そこから逃げようともがく鳥のように いやだ!という叫び声も 喉から飛び出しそうだ。 それを飲み込んで 「ユウギ!」 と呼びかけた。 ほとんど泣き声のような 乃愛の澄んだ高い声が空気を切り裂いた。 しきりにさえずり 朝の挨拶を交わしていた小鳥たちが 急に黙り、飛び去っていった。
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