脳は常に省エネ思考モード中

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脳は常に省エネ思考モード中

 貴史がそろそろデートから帰ってくる頃だ。  なんか、いつも服装には無頓着なのに、先週の休みに買い物に行っていた。買ってきた服装は、おしゃれというより、どこかの作業員のような格好で、お世辞にもおしゃれとは言えなかった。  けど、息子が楽しそうにしていたらそれだけで良いとも思う。 「ただいまー。」  とうとう帰ってきた。うーん、いつものトーンと一緒だ。行くときはハイテンションだったのに 「今日は楽しかった?」 「うーん、まー楽しかったよ。久しぶりに映画を見れて良かった。けど疲れたな、もう風呂入って寝る。」  リアクションが少し薄いなと感じさせる。何か、うまく事が運ばないことでもあったのだろうか。それも息子にとって良い人生経験になれば良いのだが。 「今日はLINEどうするの?」 「今日から自分でするよ。」  うまく、私が間に入ることで、少しは進展があったのだろう。  息子が自室に行こうとする姿は少し大人びた雰囲気を感じさせた。  
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