ひとりぼっち

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言ったことが本当になってしまった。 兄貴が俺のこと(他の人にもだけど)を 屑、って。 死ね、って。 消えろ、って。 愚民、って。 偽善者、って。 全員滅びろ、って。 極め付けはさ、 『俺に好意もつ奴全員屑』 って。 俺はただ兄貴と一緒に幸せになって、 兄貴が一生死にたいって思わないようにしたくて、 付き合って毎日LINEしたくて、 オシャレもいっぱいして、 お互いにプレゼント渡したり、 一緒にゲームしたり、 たくさんたくさんしたいことがあったのに。 顔も見たことないけどさ、 俺知ってるよ。 兄貴が1人で泣いたことあるの。 1人で寂しい思いしてたの。 知ってるんだよ。 分かるんだよ。 兄貴の指が打つ文字一個一個に その気持ちが詰まりに詰まって、 俺に届いて、 その文字が俺の前で爆ぜて、 気持ちがぶちまけられる。 こんな風に比喩とか使っちゃってるけどさ、 本当に分かってるんだって。 今回もそうだよ。 俺のこと、 みんなのこと、 信じられないくらい屑で、馬鹿で、ずる賢くて、 一生仲良くなんてできねーから、 さっさと俺の目の前から消えろ、 もう出てくんな、 って。 本気で訴えてるのが分かった。 だからこそ心が傷んだ。 傷ついた、 苦しかった、 辛かった。 この間助けてもらって、 俺がやっと思い出して、 兄貴が大好きになったのに、 一瞬で裏切られて、 一瞬で手放された。 辛い、悲しい。 苦しい、悔しい。 なんで俺のこと信用してくれないんだよ。 なんで違う奴なんだよ。 なんで俺だけうまくいかないんだよ。 なんで俺ばっかり辛いんだよ。 なんで、 なんで、 なんで、 なんで…… もうこんなことやめだ。 俺これから新しいことするわ、 まずはさ、 “誰にも読めない愚痴”を書く。
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