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少しの間、放心状態だった私に
「あ、ここにいたんか、姿が見えないから
トイレにでも行ったんだと思った」
彼だ!
思わず力が抜け、
へなへなとその場にしゃがみ込む
「どした?」
「…いま、そこで…」
「ああ」
「カエルに話しかけられた…!」
「はぁ?」
「青蛙!私にお水、お水…」
「何?水、飲みたいのか?」
「じゃなくて、水、御神水、汲みなよって」
「…で、汲んだの?水」
「くっ!…
それは…ちゃんと汲んだ、汲みました」
「なら良かった」
彼は、『カエルが喋った』の部分を
軽くスルーすると
…いや、実際にはスルーしたわけではなく
「こっちに来てみ」
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