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噂の真相
ひよりは次の日の休日、関に噂の事を聞いた。
心の中ではただのそんなの噂だよ俺は言ってないよ。そう言ってほしいと願っていた。
ひよりは噂話の事を全て話した。本当に関がそんな事言ったのか?関に聞いた。
言ってないと言ってほしいそう願いながら……
関はひよりに言った「あの噂の事は……上司の佐久間と部下の今井にからかわれてね。笠倉さんと付き合ってるの?じゃあ関もいい歳だから結婚した方がいいじゃん」「そうですねー。先輩何処でデートしてるんです?ラブラブですねーあんな若い子と〜ってからかわれたから俺ひよりちゃんと真剣に付き合ってるんだ。からかわれて結婚がどうのこうのって言われたくなかったんだ。だから結婚する気ないとかしょうがなく付き合ったとか言っちゃったんだ。本気で付き合ってるからいろんな人にいろいろ言われてからかわれるのがうんざりしてたんだ」
ひよりはその言葉に怒りが頂点に達した。
「本心だからそんな言葉が出たんでしょう?からかわれたからって会社の皆んなにそんなこと言えば私が傷つくと思わなかったの?付き合う気ない結婚する気初めからないなら初めに言えばいいじゃん!優柔不断もいい加減にしなよ!付き合いたくないならそれでいい。じゃあもう付き合わないからじゃあね!遊び半分ならそれでいい!」ひよりはそう言うと帰ろうとさっさと歩いた。涙を溜めながらすると関はひよりを追いかけてきた。
「待ってくれ〜違うんだ。本当にひよりちゃんに伝えたかった事はそんな事じゃないんだ。そこの喫茶店で僕の話を聞いてほしい。俺は真面目にひよりちゃんと付き合ってるんだ。話を聞いてから帰ってほしい頼むよ」
何度も頭を下げる関にひよりは仕方なく喫茶店に入った。
モラハラ男はターゲットが逃げそうになると平気で何度も頭を下げる事ができる人間だった。
まだ若いひよりにはそんな事は何もわからなかった。
関さん……あんなに私を追いかけて頭を下げてる。
私の事を思ってくれてるんだ……
ひよりはとんでもない勘違いをしていた。
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