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先輩
仕事も慣れて来た一年後ひよりはいつものように仕事が終わると最寄りの駅に向かった。
そしていつものように電車をホームで待っていた。
すると高校も同じで一つ上の会社の女性の先輩に声を掛けられた。
そして会社の男の先輩も女性の先輩の隣にいた。
「笠倉さんもこの電車なんだねー。いつも帰りの時間会わないよねー。私がのんびり会社で過ごしてるからかなー。笠倉さん一緒に帰ろう」そう言われたひよりは迷わず「はい」と答えると同じ電車の同じ車両に乗り込んだ。
会社の男の先輩も同じように電車に乗り込んだ。
電車に乗ると女性の先輩はひよりに聞いた。
「笠倉さんって彼氏いるの?」と……ひよりは直ぐ答えた「いませんよ」と……すると女性の先輩はいきなり私に言って来た。
「なら関さんと付き合う気ない?関さんってとてもいい人で私がこの間無くしたコンタクトレンズ必死で探してくれたんだーどう?お似合いだと思うんだけど?付き合う気ない?」と聞かれたひよりは「いい人だとは思いますがそれ以上の気持ちにはなれませんので」と言ったが心の中では
「冗談でしょ?あんなチャラチャラしてる男絶対無理無理無理無理先輩は関さんと仲がいいみたいだけど私は絶対に無理無理」と叫んでいた。
この日は月曜日だった。この話はこれで終わるものと思っていたひよりだったが、次の日も次の日も女性の先輩と男の先輩は関はいい人でとエピソードを話続けた。
流石に週末の金曜日に電車の中で付き合った方がいいと言われたひよりは女性の先輩に言った。
「あの〜毎日私と関さんをくっつけようとしていますが、関さんにも悪いし、どうして付き合うように勧めるんですか?関さんから何も言われていないしくっつけようとするなら他に可愛い人いますよね?他の方にした方がいいのではないでしょうか?関さんは私には勿体無い人だと思うのでいくら独身でも何故私なんでしょうか?」と聞くと
「いや〜それはねぇ〜私からは言えないんだよね」男の先輩も「そうそうこちらからはねー言えないんだよ」とひよりに言った後「じゃあ関さんが笠倉さんに告白して来たら付き合う気があるそれともないそれだけ教えて」と言われ「告白して来たとしても断ります。前にも話しましたがそう言う気持ちになれないので」と言うと女性の先輩は「ならもし、無人島で関さんと笠倉さんしかいなかったら付き合える可能性は何%ある?」と先輩に聞かれたひよりは「15%です」と話した。
すると女性の先輩と男性の先輩は「低〜15%こりゃ無理だね」と言ったのでひよりは「あの〜無理って?関さんには何も言われてないんですよ?」
と言うと「いやーこの先は私からはちょっと」
と言われてその日もはぐらかされてしまった。
ひよりは「何でどちらかと言うと嫌いなタイプの関さんとくっつけようとするの?だいたいタイプじゃないつーの!私にも好みがあるんだから絶対無理」とこの日も心の中で叫んでいた。
ところがひよりは次の週この二人の先輩だけじゃなく他の人からも不審な事を言われるようになっていった。
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