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シュンくんは泣き虫さんです。
空手の道場に来たときも泣いていました。
号泣です。
大声で泣き叫び、手足をジタバタさせていました。
だって空手の道場です。
一体、どんな恐ろしいことが待っているのか?
考えただけでも、シュンくんは怖くて仕方がありませんでした。
「もうっ、シュン! いいかげんにして!」
泣き止まないシュンくんにママが怒ります。
それでもシュンくんは泣き止みません。
ママは天井を見上げてひとつため息をつきました。そして空手の先生に頭を下げました。
「騒がしくてすみません。出直してきます」
「いえ、大丈夫ですよ。今日のところは道場の後ろで見学していってください」
「はぁ……、すみません」
恐縮しながらママは泣いているシュンくんを抱いて道場の後ろに下がりました。
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