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眠い目を擦って見ると、お風呂上がりの筈の戌飼さんはジョグスタイルだった。
彼との最後の夜なのに寝落ちしてしまった。
でも、それで良かったのかもしれない。
私の手は彼に触れる事を躊躇ってしまう程に酷く荒れていて、だからせめてもと、家庭菜園で育てた野菜たちを色んなお料理にして差し上げたら……彼はいつもたくさん食べてくれて、そのお礼として毎日の様に花束を抱えてやって来た。
野に咲く花でさえ無い私にも、こんなにも優しく接してくれる彼に……私は瞬く間に恋に堕ちた。
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