ゆめ?

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ゆめ?

次の日、私は朝の支度を済ませて、学校へと向かう道を歩いていた。リベラはどうやら私と一緒に外に出るつもりはないようで、いつも部屋で読書をしている。 学校に着くと、まるで何もなかったかのように日常が流れていく。授業が進む中、昨夜の出来事を思い返す度に、この日常が現実味を失っているような気がしてならない。 どうしても先生の話が耳に入らず、ぼんやりと窓の外を眺めていると、隣の席の友達が軽く肩を叩いてきた。 「透空、大丈夫?昨日からなんか元気ないみたいだけど」 彼女の顔には心配の色が浮かんでいた。自分がどれだけ集中できていなかったかを、彼女の表情から気づかされた。 「いつもと同じで、ゲームのやりすぎのせいで寝不足なだけだから、平気だよ」 私は笑って答えたけど、その言葉がどこか上滑りしているのが自分でもわかる。昨夜の出来事は、人に話せるようなものじゃない。自分でもあの光景を思い出すと、ただの夢だったのではないかかと思ってしまう。 放課後、家に戻ると、リベラがいつものように何事もなかったかのように部屋の端で座っていた。まるで普段からここにいるのが当たり前のように振る舞っているが、そんな彼女はどこか非現実的な雰囲気を醸し出している。 「おかえり、透空。今日はどうだった?」 彼女はふんわりと笑って私を見上げる。その笑顔には謎めいたものが含まれているが、今はそこまで考えないことにした。きっと、何を聞いても今の彼女は、軽く流してしまうに違いないから。 「まあ、普通かな。でも……リベラってさ、本当に何者なの?」 私の質問に、リベラは小さく笑いながら首をかしげる。まるで、すぐには教えてやらないといういたずら心を含んだ表情だ。 「それはねぇ…秘密だよ。一緒に暮らしてたら、そのうちわかるかもね?」 彼女はにこりと笑うだけで、結局核心には触れようとしない。私の家で自由気ままに過ごす様子は、まるで猫みたい。 それからの日々、リベラとの奇妙な同居生活が続いた。彼女は私の学校生活には特に興味は示すものの、部屋の中でごろごろしていることが多かった。その一方で、時折私が家に帰ると、まるでずっと待っていたかのように笑顔で迎えてくれる。 だんだんと、彼女の存在が自分の生活の一部になっているような気がしてきて、そんな自分に驚かされる。 でもリベラの正体や、あの怪物との戦い、そして彼女の力。すべてが謎のままだ。
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