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序章 混沌の始まり
その1
サイレント・レイヴン魔法魔術学校。どの国にも位置しない雪の大陸にて建てられている大城。身寄りのない人間を魔法使いに養成する学校に校長という肩書きを持っているが実際は自分の城である持ち主 ヴェロニカ・ヴァレンタインが住み着いている。
「ふむ、これ頭が焼けちゃうかもね」
白のてっぺんの自分の部屋で赤黒く安易に触れてしまったら飲み込まれてしまいそうな魔導書を堂々と読んでいる。
「カァ、そう言っときながらニヤニヤしながら読んでいるのはどこの誰ですかな?」
彼女の肩に乗っかり同じく魔導書を読んでいるワタリガラスが言う。
「あら、好きな本を読んで笑みをこぼすの何が悪いのかしら?セドリック?」
「へいへい、ヴェロニカよ。お前も昨日見ただろ?」
彼女、ヴェロニカの肩から飛び立ち離れたところで人型になったセドリック。そして杖をペンのように魔法陣を描いた。
「ディンランド帝国のペンドルト王国滅亡でしょ?」
「ったく、気持ちよさそうにすやすや寝てる割には意外と目を傾けているのか」
「仕方ないと私の精神が回復しな…………」
するとヴェロニカは目を徐々に細め突如白目を向いて後ろに倒れてしまった。
「お、おい!ヴェル………………っておい……」
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