序章 混沌の始まり

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「……すぅ…………すぅ…………」 「寝てやがるぞ…………コノヤロウ」 灰色の髪が広げられ仰向けに気絶するように眠っている。そういえばだが、セドリックが思い出し、この女は2日間ずっとこの魔導書を読んでいた。 ちなみにこの魔導書は禁忌の1つでありヴェロニカが拾ったものである。 「ったく、クソ○バァ、歳とったせいでもう体力切れ………………うぉっ!??」 突然セドリックの体が赤いオーラに包まれ宙に浮いた、部屋がガタガタと揺れ窓ガラスが悲鳴をあげるほど割れかけている。 「誰がババア……ですって?…………………………………………………………」 ヴェロニカの右手が赤黒いオーラに包まれ、セドリックを押さえ込んでいる力の原因である。普通にセドリックは死にかけている、もしもこのままセドリックを殺ってしまえば魂はヴェロニカの精神に還元してしまう。 「わ、悪かったってヴェル!!離せって!!」 「だ・れ・が・、ババァだって??」 「いえ…………高貴で美しいMrsヴェロニカ」 その言葉を言った瞬間魔法が解けた。間違ってもババアと言ってはいけないが一応ヴェロニカは1000年単位で生きている大魔女、見た目ほど若々しい女性には見えるが。
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