Episode1 新しい生活

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時刻表より、5分ほど遅れてバスは出発した。 バス停(淑明(スンミョン)女子大学校駅)から会社(HYBE)までは約10分の道のりだ。 一回、「漢江(ハンガン)大橋北端」という駅で降りて、そこから目の前に見える本社へ約2分程歩けば、今日の朝の第一ミッションはクリアだ。 バスの中で、彼女(道野)とは話さない。バスに乗っている間は"束の間の一人休憩"のようなものだと両者とも思っているからだ。 僕はBTSの「Butter」を聴き、彼女はKARAの「GO GO サマー!」を聴く。 よく日本人の友達にDMで「〇〇ってバンド知ってる?」とか「⬜︎⬜︎っていうグループがデビューしたんだよ!」とか「△△坂46が可愛いから、聴いてみて!」など俗にいう「J-POP」を推してくる(やから)が居るんだが、なんだろう、「郷に入ったら郷に従え」じゃないんだけど、韓国に5年以上も住んでいたら、「J-POP」という存在はまるで、韓国からチリに行くような距離感を感じてしまって、それよりも「K-POP」の方が家から一歩も出なくとも、テレビのリモコンをワンタップするだけで、聞くことができる、てかスマホのサブスクにある時代だ。まあだから、聴きたくないわけじゃあないけど、聴きにくいというか、なんかそんな感じがする。 まあでも、「J-POP」は、ほんとジャンルに富んでいるし、曲ごとの個性が溢れんばかりににじみ出ていて、いつも聞いているやつより、ちょっと"大人な"感じがして、とてもいいと、明日23歳になる僕は思う。
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