Episode0 冬の別れ

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Episode0 冬の別れ

釜山(プサン)の街はより一層、冬の色が濃くなり、年越しに向けて何かと(せわ)しない日々が続いている。 かじかむ手を温めながら、僕はスマートフォンをコートのポケットから取り出した。 「冬」というのは何かと心も寒くなる季節だと、この頃思うようになった。 でも、その心のうちには誰しも何かしら熱い思いを持っている。(まだ20年しか生きていないので、考えが(はなは)だしい気もするが…) その対象がどんなものであっても僕は良いと思う。 街のキラキラとしたイルミネーションとインスタに投稿(とうこう)された写真が(はか)らずともいい色合いを出している。 ん?僕のその"対象"を教えてくれだと? しょうがないな、、 それはね、、、 「推し活」。
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