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前野君から届いたLINEを開く。
ランチのお誘いだった。
もう、3時だ。
『ごめん、今LINE見た』
と打つと、すぐに返事が来た。
『お腹空いた』
『食べてないの?』
『はい。迎えに行きくから、ごはんにつきあってください』
そういえば、私も今日は飲みものしか飲んでなかった。
昨日食べ過ぎたからお腹すいてなかった。それに、最近食欲がなかったから、食べたいとか思うことがなかったなあと思いながら、お腹を摩った。
自分が食べたいもの・・・蕎麦。うん、蕎麦が食べたい。
久しぶりに感じる食欲に、食べれらるならもう大丈夫だと心臓を摩った。
『蕎麦が食べたいです』
『いいですねー。行きたいところあるんですか?』
『特にない』
『長ズボンとブーツかスニーカーは持ってますか?』
え?
長ズボンって。ふふふ。
きっと綺麗なパンツではなくて動きやすい服ってことよね。
お蕎麦食べに行くんだよね?動きやすさを求める蕎麦って…どこに行く気だろう?
まさか!蕎麦打ちとか!?
『ある・・・けど、どこに行くの?』
『おいしい蕎麦屋。場所はお楽しみってことで。暖かい恰好してまっててください』
美味しい蕎麦……まさかの前野君が打った蕎麦とか!?
『了解』
『30分後につきます』
うわ30分か。忙しいなあ。と急いでメイクを始めた。
ボトムはスキニージーンズ。トップスは黒のニットで袖がふんわりしたパススリーブになっているものを選んだ。
コートは・・・。
「暖かい恰好でってことは、寒いところに行くのかしら?」
いやいや、寒いと言っても雪国じゃない。
お蕎麦だし、蕎麦打ちにしても、室内・・・よね?
ああ。わからない。
ピコン。
『到着』
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