鋭利なチクワ(前編)

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鋭利なチクワ(前編)

「社長、遂に出来ました。 新しいちくわが完成致しました」 と、喜び勇んで駆けて来たのは、 弊社の開発部長である。 「どんな、ちくわかね?」 訝る社長。 部長は、ちくわを差し出し 「これは、世界初の『鋭利なちくわ』です。」 「えいりなちくわ?」 「そうです。『鋭利なちくわ』です。 これを売れば大儲け間違い無いです。 必ず、売れます」 「何故売れるんだ?こんなヘンテコな形のちくわが?」 「社長、これはちくわと言っても、武器にも使えます。 今世界各地で起こっている戦乱の武器として役立ちます。 そして、いざとなったら食料にもなります。 ある時は武器になり、そしてある時は食料にもなる 二刀流のちくわです。これを売り出せば大儲け 間違い無いです。」 そして、鋭利なちくわは世界各国の戦場に売りだされた。 だが、多くの犠牲者が出てしまう。 鋭利なちくわを知らずに食べた為である。 食料にするには、調理する方法があるのだ。 使い方を間違えた兵士達は、 哀れなにも命を落とした。
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