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猫な亜人ちゃん達の小さな村 子供たちばかりの村
時期は秋 かくして秋になってしまったのである
そう季節は秋 収穫の秋
森と湖がある小さな開拓村
畑では 巨大お化けカボチャが 「きゃわ きゃわ」と飛び跳ねして
暴れている
「逃げちゃ駄目」「駄目だよ」「そっち捕まえるよ」まだ子供達
でも普通の人間ではない
猫耳と尻尾がある 後はそのままの人間の姿
網を持って追いかけまわしている
それから 少し離れた処
林檎の樹が数本あり 林檎を収穫しようとしてはいたが
林檎はかなり巨大 その巨大な林檎はコロコロと転がっている
その林檎と一緒に転がっている
「きゃはは」「きゃああ」楽しそうな声が上がっている
無邪気で楽しそうな笑顔の子供達
ああ、楽しそう
湖では 魚釣りのはずが 魚に引っ張られて
湖水の上で竿を持ったまま 一人の猫な男の子が振り回されている
「うひゃああ」奇声が上がっている
見かねた 湖で飼われている 1匹の水竜が
竿を持った男の子の襟元を口で掴み そのまま陸へと投げ落とす
ドサっと 畑の藁の中に投げ落とされる
目を回しているようだった 大きな魚はピチピチと元気よく跳ねまわっている
そうかと思えば 小屋の一つの屋根が勢いよく吹っ飛ぶ
「あれ? 水蒸気の研究していただけ なんだけど
屋根がまた飛んじゃった」三毛猫耳の男の子
にへっ と笑っている
今度は 森の奥から声がしている
車輪のついた大きな台座
その上には 巨大なキノコ
「食う食う 貴様ら 食ってやる」
口を開き 大きな牙を見せながら叫んでいる
「うふふ 僕らが逆に食べてあげるから」
怖い笑顔の猫耳の子供達
だが シュルリと縛っていた紐が緩み
人食い巨大キノコが立ち上がる
「わはは 貴様ら食う 食らう」
嬉しそうな声を上げて 猫の子供達を追いまわす
「きゃああ」「うわああ」
人食い巨大キノコが柵を壊してしまい
驚いた鶏 羊や牛達が村の中を大暴走
そうゆう訳で 村の皆が住む小屋などが破壊されていたりする
村は大騒動
村長である少女の猫
「・・・・・」青くなって 唖然としている
「ちょっと貴方達 もうすぐご主人様が戻られるのよ
驚かれるわ」涙を浮かべている
「大丈夫 いつもの事だよ」
にっこりと笑う少年 でも耳は猫耳でなく長い耳
尻尾もない
ちょっと口元を歪めつつ 魔法を詠唱する
まず人食い巨大キノコが真っ二つとなる
「後で料理しなくちゃね」
「流石です ご主人さま」
「有難う じゃあ次」再び 魔法の詠唱
巨大かぼちゃ達がふんわりと宙に浮き
木箱に入れられる
転がり回る巨大な林檎たちは ピタリ動きを止める
「後は 暴走中の鶏や牛に羊たちだね」再びの魔法の詠唱
「今のうちに 動物達を戻して・・頼んでいいかい?」
うんうんと頷く子供達
そして夜には キノコを始めとした料理
「今日も大騒ぎだったね くすくす
王国になる程 成長するまでは時間がかかりそう くすくす」
未来を予知する 先読みの力を持つ少年
ただ一人のエルフのような耳を持つ彼 村の長の一人が笑う
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