退職届

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退職届

「美織ちゃん、久しぶり。桐嶋に呼び出されたの?」 第1の下僕、永倉駿さん。 ゲームプログラミングの仕事を任されている社畜。 「呼び出されたわけではないですが、物申したい事がありまして、出社しました」 「そっか、桐嶋、寝不足で機嫌悪いから、怒らせないよう気をつけて」 桐嶋社長に呼び出されて2徹で仕事をさせられたと思われる永倉さん。 半分死んだ顔していた。 「社長、もう限界なので会社を辞めさせて下さい!!」 鬼畜がいる部屋のドアを勢いよく開ける。 退職届を提出しに社長室に入るのは今回で5回目だ。 「社長?」 立派な執務机の上のハイスペックPCの画面をじっと見つめてる桐嶋社長。 話しかけても反応がなく、目の前まで歩み寄る。 「社長、無視しないで下……ギャー!!」 画面に映し出されていたのは“BlueBird”のYouTube公式番組で今日配信予定の予告番組。 アプデのたびに霧島社長と永倉さん、私がキャラにコスプレしてアプデについてと開発秘話を語る動画を配信していて、それを見ながら桐嶋社長はスラックスの社会の窓から男の象徴を出してシゴいていた。
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