愛が重いNo.1ホストに追われています

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「うーっす」  「オツカレサマー。」 ゴミ捨て場のある裏の路地。 情緒あふれるネオン街の裏側は、今やサイバーパンクと持てはやされている。『風俗街の本性』などとは誰も呼ばない。 白、時々、紫のネオンで彩られるうちの店、『QUON(クオン)』はキャバクラだ。 その隣には、黒と赤の外壁が交互に並ぶホストクラブ、『Mo-mennto(モーメント)』があって。 キャバとホストじゃ同じ土俵とは呼べないのだけれど、同じ系列店ということで、いつも売上金額を張り合っていた。 「駅でキラ君とピンクロリータが歩いてるの見たよ。あれ彼女?」    「同伴出勤な。おや?妬いた感じ?」 「あ、ほっぺにピンクのキラキラついてる。」 「とって。」 「クイックルワイパーで?」 「できればミウさんの可愛い“お手て”で。」 「両手可燃ゴミで塞がってるから無理。」 だから『QUON(クオン)』のNo.1ホステスである、私ことミウ(源氏名)と、『Mo-mennto(モーメント)』のNo.1ホストであるキラ(源氏名)も、ライバル的なあれ。 ライバルってだけで食いつかれがちな、あれ。     
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