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就職活動をしている友達が、学食で履歴書を書いていた。
「あ。やべ。生まれ年の数字を間違えた」
言った瞬間、友達はみるみる老け、俺の前で骨となり、それも崩れて一塊の灰になり、消えた。
何が起きたか判らぬまま、呆然とその様子を見ていたが、ふと我に返り、友達が書いていた履歴書に目を向けた。
そこには、二千ニ年と書こうとして千ニ年と書き込まれた生年月日があった。
千年早いことになった誕生日。さすがにその年生まれなら、今現在存在している筈がないから、一気に歳を取り、骨になった後配になって消えた…ってことか?
たかだか書き間違いでそんなことが起きるなんて、この世界はいったいどうなってるんだ?
生年月日…完
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