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プロローグ
ブラインドの隙間から差し込むバター色の陽光浴びたベビーコット。
その中で、すやすやと気持ちよさそうに眠る私の天使は、小さな唇をすぼめて口角をくにゅっと動かし、ほんの一瞬だけ小さく微笑んだ。
それを幸せな気持ちで見つめていた私の胸が、さらにキュンと締め付けられる。
あぁ、私の守るべき愛しの赤ちゃん。
これから私は、この子を育てていくのだ。そして私自身が、この子の母親として育っていかなければならない。
私は不意にあの人の顔を思い浮かべた。
私に自信と勇気をくれた人。尊敬する人。
あの人は今も変わらずにいるのだろうな……。
持論をぶつけて、煙たがられて、それでも自分の信念を曲げない強い人。でも、すごくすごく優しい人。
働いていた日々を思い出して、くすっと笑いがこぼれた。
授乳後のひとときの安らぎの時間。
ぽかぽか陽気に包まれて、私は眠りに落ちていった。
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