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急性期の総合病院、整形外科病棟。
この病棟の日勤看護師の一日の始まりは、まず、受け持った患者の直近の経過を電子カルテから情報収集すること。
それから朝礼があり、夜勤さんからの引き継ぎ。
チームのリーダー看護師は、患者のスケジュールを把握し、ドクターの指示の確認、報告と調整、それから回診介助をする。
他の部屋持ち看護師たちは、患者さんの部屋回りをする。やるべきことは、朝の清潔介助、バイタルサインチェック、病状確認、ドクター指示の点滴の施行、手術への入室準備、入院患者さんへのオリエンテーション。そんな業務の合間に、ナースコールの対応でトイレの介助やオムツの交換……その他の身の回りの手伝いを行う。
やるべきことは山積みであり、それに加えて毎日必ずイレギュラーなことが起こる。
「林さん、点滴自己抜去した!」
「山田さん、術前で絶食なのにプリン食べたからオペ延期になるかも……」
患者は、それぞれに痛みや苦痛、悩みがあって、ストレスやフラストレーションが溜まっているのだ。
それでもこの整形外科病棟の患者は、手術やリハビリによって回復し、退院していく人が大半だから、院内で一番明るい病棟かもしれない。
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