5 コンポストしよう!

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5 コンポストしよう!

次の日、畑の土は耕せたが、いかんせん土が痩せている。 このままでは、ロクな作物は育たないだろう。 俺は土団子を作って確かめる。 「エイスケさん? 何をしているんですか?」 「土の状態を確かめているのさ。 ほら、土団子が握れなくて、サラサラ落ちていくだろう? これは、土地が痩せている証拠さ。」 「はい、それは… みんなも、重々承知です… でも、肥料は高くて、とても…」 シャロンは言う。 「うーん… ねぇ、山の腐葉土を取ってきたら?」 「山なんて…! モンスターがうじゃうじゃしていますよ! とても、私の魔法じゃ…」 どうやら、危険らしい。 こうなったら…! 「よし、ゴミ捨て場に向かおう!」 「え、ゴミ捨て場…!?」 驚くシャロンを連れてゴミ捨て場に。 生ゴミを持っていく。 「臭いですぅー…! こんな生ゴミどうするんですかぁ!?」 「まぁ見ててよ。」 俺は生ゴミと土を合成した。 チャッチャラッチャラー! 【肥えた土】が出来た! 「え、え、えぇぇぇぇぇ!? すごい魔法です!」 「これはね、魔法というより、スキル、なんだよ。」 俺はシャロンに説明する。 「ス、ス、スキル!? スキルって10人に1人しか持ってない、あのスキルですか!?」 「え、そうなの…? てっきりみんな持ってるのかと…」 びっくりする俺。 「と、とにかく種を植えよう!」 俺は言った。 そして、種蒔きして、その日はまたシャロン宅に戻った。 「しかし、生ゴミにも触ったし、お風呂入りたいなぁ…」 「お湯沸かしますから、布で拭ってくださいね!」 「あ、あぁ…」 そして、布で拭って、コカトリスのスープとパンを食べて眠りについた。 ♦︎♦︎♦︎ 翌朝。 「エースケさん! エースケさん!!! 起きて下さいよぉぉぉぉ!!!」 シャロンに揺り動かされて目を覚ました。 「何だよ、まだ、夜が明けてすぐじゃないか…?」 俺は眠たい目を擦りながら言う。 すると、シャロンは畑の方角を指して目をまんまるにした。 「畑? 畑がどうかしたの? 喋ってくれよ、シャロン。」 「とにかく来てください!」 そして、畑に向かうと、そこにはじゃがいもの葉がわんさか茂っていたのだ。 「ま、ま、マジで…?」 「エイスケさん…!!!」 「え、なに…?」 「ありがとうございます…!!! エイスケさんは神様の使いです!!!」 「そんな、大げさだよ…」 とはいえ、シャロンからしたら、ろくに取れなかった野菜が一日で豊作なのだから、拝みたくもなるだろう。 「シャロン、村の人達に見つかったら厄介だ。 早く掘り起こして、シャロンの家に保管しよう!」 俺たちは手分けしてじゃがいもを掘った。
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