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11 リコール
「何だと!?
そ、そんな事出来るはず無いだろう!?」
「出来ますよ。
ガルドに従っているのは、甘い蜜を吸おうとしている人間だけです。
町役場の議員の数は7人でしたね?
ここに、5万ゴールドあります。
これを5人に配るんです。
そして、こう囁くのです。
『私が町長になったら、もっと良い思いできるぞ。』と…」
「ふーむ…」
「お願いします!
俺を…
いいえ、この村を救えるのは、あなたしか居ないんです!」
「ふむ…
私も男だ…
ダメ元でやってみるか。」
「ありがとうございます!!!」
♦︎♦︎♦︎
数日後、ガルドさんはリコールされ、新町長に、ゼガさんが選ばれた。
俺はゼガさんに頼んで商売権を発行してもらい、相変わらずじゃがいもポテチやコカトリスの塩唐揚げを売った。
そうして、村は平和を取り戻した。
「エイスケさん、前からこの町の事を村と言っていますが、ここはれっきとした町ですよ?」
唐揚げをジュージューと揚げながら、シャロンが言った。
え、ここって町なの?(°_°)
「そうなのか!
分かったじゃ、村の人たちじゃなくて、町の人たち、だな!」
「えぇ。」
俺はその日、コカトリスの卵を3つと砂糖を買ってきた。
コカトリスの卵は普通の卵の5倍くらいの大きさだった。
これで何を作るのかって?
そりゃあ、卵と言えばアレさ!
「オムレツか目玉焼きにでもするんですか?」
シャロンが尋ねた。
「違うよ。」
「これは、塩と砂糖で味付けして…」
俺はボゥルで素早く卵をといた。
砂糖大さじ3と塩少々を入れて、さらにかき混ぜる。
そして、オリーブ油を敷いたフライパンで焼いた。
そう!
作るのは【コカトリスの卵焼き】だ!
そして、コカトリスの卵焼きが完成した。
シャロンは、わぁー!とか、すごーい!とか言いながらその様子を見ている。
「ちょっと、シャロン食べてみて!」
「はーい!
え、あまーい!
そして、微かな塩気がさらに甘さを増していますね!
ふわふわでオムレツとも目玉焼きとも違う…」
「美味しいだろ?」
「はい!
エイスケさんはやっぱり天才です!」
そんな褒め言葉を受け取り、その日からコカトリスの卵焼きを販売することにした。
コカトリスの卵焼きは爆売れした。
あっという間に卵が無くなり、その日は他の物も売り切れたので、閉店にした。
俺たちはコカトリスのシチューとパンを食べてその日大満足で眠った。
そんな日々を過ごして2週間が経った頃、俺は今まで稼いだ金を持ってある人の元へ向かった。
そのある人とは…?
それは…
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