4 1万1000ゴールド

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4 1万1000ゴールド

「何だ何だ!? 貧乏人のシャロンじゃねーか! 鉄屑ならねーぞ! とっとと帰んな!」 防具屋の主人は虫ケラを払うみたいにそう言った。 「ち、ち、違います! 売りたい物があるんです!」 シャロンは必死にそう言った。 「売りたい物ぉ? そんなもん、貧乏人のお前にあるわけ無いだろ! 適当な事言うんじゃねー!」 「本当ですよ。 これです。」 俺はレザーヘルムを前に出してそう言った。 「そ、そ、それは!? レザーヘルムじゃねぇか!?」 防具屋の主人は驚いている。 「はい、これを買い取っていただきたいんです。 悪い話じゃないと思いますが…」 「ちょ、ちょっと待て! うーむ、素晴らしい一品だ…! 1万1000ゴールドでどうだ…?」 「ありがとうございます。 では、その値段で。」 俺は言った。 そうして、レザーヘルムは1万1000ゴールドで売れた。 「1万1000ゴールドなんて、半年分の食費ですぅ!」 シャロンは目に涙を溜めてそう言った。 「はは… 良かったね。」 「今日はお肉食べましょう! 確か、肉屋にコカトリスのお肉が入ってたはずですから!」 「おぉ、それは嬉しいな! 肉が食べられるのか!」 俺はやっとほっとした。 しかし、コカトリスの肉って鶏肉かな? 俺たちは肉と野菜、パンなどを買い、シャロン宅に戻った。 その日は、コカトリスの肉野菜炒めとパンで、ボリュームもあり、とても美味しかった。 コカトリスの肉は少し香ばしい味がした。 それが、コカトリスの特徴らしい。 俺は満腹で、昨日よりは寝心地が良かった。が、相変わらず背中は痛い… しかし、今日はレザーヘルムで稼いだけど、今後どうしようか? もう革靴は無いしなぁ。 そうして、次の日になった。 俺たちは相変わらずコカトリスの肉野菜炒めを食べた。 「シャロン、今日は何するの?」 「えぇ。 畑に収穫しに行こうかなと。」 「へー! 畑があるんだね!」 俺は少し驚いた。 そして、シャロンと一緒に畑に向かった。 そこは… え、荒地? 雑木林? という感じで… とても畑には見えなかった。 「これ…さ… ちゃんと耕してる…?」 俺は言う。 「鍬って高くて… それに草刈り鎌も… とても…」 「思い切ってさ! 昨日のお金で買おうよ!」 「エイスケさんがそう言うなら…」 俺たちは鍬と草刈り鎌と軍手を3000ゴールドで買った。 「じゃあ、草刈りから始めようか?」 「はいっ!」 そして、その日一日がかりで、畑を耕したのだった。 「ふぃぃぃー! つっかれたなぁ…!」 「お疲れ様です! 今日はコカトリスの肉スープですよ!」 「おー! 旨そうだな!」 今度はコンソメの味がしっかり付いてその中でコカトリスの肉汁が出てて、とても美味しかた。
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