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そしてその日の夜…………。
ううーーん、なんだか寝付けないなぁ。
時計を見ると、午前2時。明日も休みだから問題はないけど……。
私は、水でも飲もうと起き上がった。
植木さんは……。 …………寝てる。
植物でも寝るんだ。
ふふっ、寝顔見たの初めてかも。
ちょっと風にあたろうと、ベランダに出ようとした時────
「えっ!?」
見知らぬ男が、ベランダでうずくまっていた。
ド、ドロボー!?
私は、すぐに後退りした。
窓を……!
窓を閉めようとしたが、男が何かを挟んできて間に合わなかった。
私は身の危険を感じて、部屋の奥に逃げた。
男はナイフらしきものをチラつかせて、室内に入ってきた。
「う、植木さん! 植木さんっ……!!」
植物の植木さんに、何ができるかはわからないが、とにかく大声で植木さんを起こした。
私が人の名を叫んだから誰かいると思ったのか、男は一瞬部屋を見回した。そして、私のほかに誰もいないとわかると、男はこちらに向かってきた。
「た……助けて……。助けてよ! 植木さん!!」
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