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カルチャーとしての女装
日本の女装の歴史は古くお侍さんの時代から女装男娼と呼ばれる方たちがいたようだ。わたしはそこいらは詳しく掘り下げて調べたわけではないので概ね80年代から現代の女装文化で実体験や実際に見聞きしたことしか書けないのだがそんなに古くからあるカルチャーとは少し信じ難い気がしている。それというのも今でこそコスプレも含め女装にはある一定の理解を得られているように思う。80年代ようやくタモリの笑っていいともでMr.レディーのコーナーがあり世間に認知されはじめたのではないかと思う。この頃のわたしはバンドのライブでしか女装はしていなかった。家では親に隠れてストッキングを履いたりはしていたのだが公に女装を晒したのはステージでだけだ。ボーカルが女子であったのだがある日突然
「んー⋯女装したら似合うと思う」
その一言で次のライブハウスでのライブからボーカルの私服を着せられ化粧をされステージでギターを弾いた。わたしの身長は164cmでボーカル女子より少し背が低かったし体重は43kgしかなく体型はガリガリだったし童顔であった為に違和感がなかったのかもしれない。それで一応わたしのファンも増えたのだがそのほとんどが女子であった。オカマバーには女性客が多いのは後に夜の商売をしてなるほどそうかと合点したものだ。女装とバンドの相性はじつにピッタリと思えることが次々に起こる。当時爆発的に流行したのはカルチャークラブのボーイ・ジョージ氏の登場だ。わたしもベストヒットUSAでPVをはじめて観たときには女性だと思った。たしかに古くから美川憲一さんやピーターさんが日本の芸能界で活躍されていたがわたしはまだ小さかったので良くわからないかった。だからある程度オトナになって出会ったのはボーイ・ジョージ氏と米米CLUBの博多めぐみさんだ。わたしはずっと博多めぐみさんを女性だと思っていた。今から30年以上前のことです。まだまだ女装家やら女装者が表舞台に大手を振って出られる時代ではなかった。キワモノ、イロモノ扱い。そして忘れてならないのがストリート・スライダーズの蘭丸こと土屋公平さんだ。ライブで中性的なコスチュームでギタープレイする蘭丸に憧れたものだ。余談だがそれから数十年してLOVELOVEあいしてるという番組で土屋公平さんがレギュラーのギタリスト(相方は高見沢俊彦さん)としてテレビで拝見したときはちょっと驚いた。きゃいーんの天野くんみたい(失礼)になっちゃってるんだもの。でも素敵に年齢を重ねられた感はすごくありました。というか脱線ついでに申し上げるならば高見沢俊彦さんもプライベートでは女装してるんだろうかと勘ぐってしまうようなキャバ嬢ヘアーに圧倒された。さてその後はどんどん中性的な方や女装のバンドマンがこの世に出てきた。SHAZNAのIZAMさんや他にも多数。というのはわたしはバンドでギターを弾いていたのですがビジュアル系とは違う音楽を好んでいたので詳しくないのです。わたしの音楽の属性は松任谷由実さんや松原みきさんなどあちら系のバンドでしたしそういうのが好きな人が集まりじつはデビューしているんです。デビュー直前で怖くなりバックレたわたしの代役のギタリストを入れ。全く売れなかったらしく全員地元にいますがバックレた手前会いに行ったことはありません。が、これには後日談があり後述いたします。当時のボーカルの旦那さんが絡んでくるスケベなお話しです。ハイ、もったいぶります。とにかく今回はカルチャーとしての女装ということでその一部としてバンドと女装の相性は良いということを申し上げたかった。そうそう忘れてならないのはもうひと方。ラルクアンシエルのベーシストのTETSUさん。音楽雑誌のベースギターの広告で、記憶に間違いがなければかなりスケスケのマキシ丈のスカートかワンピースをお召になったTETSUさんを拝見した記憶があります。たぶんラルクがビジュアル系の元祖なのでしょうか。間違えていたならすみません。ご本人たちからもビジュアル系じゃねえぞとお叱りを受けるかもしれませんがTETSUさんは綺麗系でしたし。とにかくわたしは先述しましたが母がおそらくはテレビで活躍する美川憲一さんやピーターさんにヒントを得てわたしを女児として育てたものと思われます。やはり芸事や音楽と女装は相性バッチリ。言い訳にもちょうどいいですからね。
「いや、オレはイヤだったんだけどメンバーが面白がってオレに女装させたんだよねー」
誤魔化せますから。合法的(?)に女装したい方はなんか楽器も一緒にはじめてはどうかしら。
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