ケモミミホームズと紙飛行機

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ケモミミホームズと紙飛行機

   久しぶりに桐生の運転手をやることになった聡花は、毛ばたきでパタパタしながら、警視庁のロータリーで、桐生を待っていた。  ちょっと寒くなってきたなー、と冷たい風に震えながら、空を見上げる。 「あ、紙飛行機」  ビルと緑の木々と青い空。  その間を縫うように、白い紙飛行機が結構な高度で優雅に飛んでいく。 「なんか(なご)むなあ」 と呟いたとき、 「本気か」 と背後から桐生の声がした。 「そういえば、この間もそんなこと言ってませんでした?」 とか言っている間に、桐生は勝手に後部座席のドアを開けて乗ろうとする。  いや、待ってくださいっ。  人目がありますっ、と聡花は慌ててドアを開けた。
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