ケモミミホームズと紙飛行機

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  「あれ、誰かが頻繁に飛ばしてるとかじゃないんですか?」 「この辺りでか?」  確かに警視庁付近で、そんなもの飛ばしていたら、テロかなにかかと思われて捕まるかもしれない。 「だいたい、あの高さをずっと飛び続けているのはおかしい。  絶対、まともなモノじゃないだろうよ」 と言いながら、桐生は、スマホでなにか確認していた。  ……ついでに私が送ったメッセージも見てください、と思ったが、スルーされた気配がした。  まあ、確かに緊急度も重要性も低いですが。  毎日やりとりする決まりになってるから、一生懸命話題探して、しょうもないことでも書いて送っているので。  あとで必ず見てくださいよ~っ、と聡花は運転席から念を送っていた。  でも、そういえば、あの紙飛行機、ちょっと不自然だったか。  いつも不自然なものばかり見ているので、違和感覚えなかったな。  あやかしの一種だとか――?
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