拷問

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 あああああああああああ!  拷問台(ごうもんだい)にのせられただけで、おれは恐怖(きょうふ)のあまり、叫び声をあげていた。  台のそばには、ひょろりと背の高い悪魔が立ち、うす笑いをうかべて、おれを見おろしている。  悪魔から少しはなれて、父ちゃんと母ちゃんが立っている。恐怖にふるえるおれを、軽蔑(けいべつ)の目で見ている。ふたりとも、悪魔に(たましい)を売りわたしたんだ。  オッパイのデカい魔女が、頭のほうへまわって、おれの頭を両手で押さえつけてきた。  いよいよ拷問(ごうもん)が始まるのだ。 「はい、口をあけて」  魔女がやけに甘ったるい声で言った。  悪魔が、のそりと拷問台(ごうもんだい)の近くによってきた。 「ほら、翔馬(しょうま)、口をあけるんだ」  父ちゃんが、腕組みして、おれに命令する。  そのとなりで母ちゃんが、まゆをひそめ、ますますいやそうな顔をする。  くそっ、おれの味方はだれもいないのか。  悪魔がシャーペンのような拷問(ごうもん)器具(きぐ)を持ち、スイッチをいれた。  きゅいいいいいいいいいん。  頭のてっぺんをつんざくような音。  悪魔が、その拷問(ごうもん)器具(きぐ)を、おれの口のなかにつっこんできた。  ぎゃあああああああ!  奥歯(おくば)!  拷問(ごうもん)器具(きぐ)によって、奥歯(おくば)がこっぱみじんにくだかれ、頭蓋骨(ずがいこつ)をつらぬく激痛(げきつう)で、身体(からだ)が浮いた。  もうだめだ。  死ぬ!  おれは悲鳴をあげて、失神(しっしん)した。
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