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そうしてついたのは、ある別荘だった。
「そういえば、なんで私の能力を知っていたの?」
「魔法能力感知魔法を使いましたからね。」
「魔法能力感知魔法?」
「Magic Ability Detection Spellね。」
「でも、あの時、呪文を口にしなかったでしょう?」
「それはもともと持っていた魔法能力ですからね。」
「もともと?」
「はい。もともと持っていた魔法能力は呪文を口にしなくても発動させようとしたら、発動するんです。」
「もともと持っていない魔法能力って?」
「魔物は授けられた魔法しか使えないようになっているんです。」
「じゃあなんで使えるの?」
「これがあるからです。」
そういって間を置くと
「水の魔法、開封」
といって、水が出てきた。
「A spell that allows you to use the magic you speak、喋った魔法が使えるようになる魔法です。」
「アルカラモンには誰でもある能力ですね。」
「別に丁寧語で話さなくてもいいんですよ。で、私か使ったときには気付きましたよね。」
「はい。」
「じゃあ私から質問です。なんで、魔物種類判断能力を持っているんですか。」
「それは・・。」
「あの魔法はある国しか、流通していないという代物ですね。」
「は、はい。」
「その国はルリミリス。そしてその王女様は魔法に呼びかけるようにしゃべるだけで発動させられる、と。」
「・・・・・・。」
「あなたですよね。亜梨実王女様。」
「亜梨実なんかじゃないです!」
「VTRの魔法、開封。」
そういうと、目の前にパッとプロジェクターが開いた。
そうしてあの時の、映像が流れる。
『じゃああなたの『魔物種類判断能力』をつかってみればよいではないですか。』
『わかったよ。』
『目の前にいる魔物は何。』
『ね、アルカラモンだったでしょう?』
「封印。」
「これが根拠です。」
「は、はい。」
「あなたの名前を聞いてもいいですか?」
「はい。瑠璃川亜梨実です。」
「じゃあ私も。マトラーです。」
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