初心者魔法使いが補助魔法で無駄に成長するまで

1/1
前へ
/1ページ
次へ

初心者魔法使いが補助魔法で無駄に成長するまで

 初心者魔法使いのダニエルは、冒険者志望だ。クエストで役立つ魔法を習得するため、魔法訓練所で練習を積む。 「攻撃魔法が調子悪いな。今日は補助魔法の練習に切り替えだ」  彼は戦闘で使える魔法の習得がはかどらない。マイナーな補助魔法は色々とできるようになった。  消臭魔法、洗浄魔法などあればいくらか役立つ技術も持っている。  講師は注意した。 「モンスターを仕留められないと、クエストにもパーティー戦にもならないぞ!」 「先生、分かっています! 手近な補助魔法からものにしていけば、盤石な戦闘態勢につながるので。卒業試験に向けて研究中です」  卒業試験がやってきた。講師が指示する。 「ダニエル、木製の的をモンスターとみなして攻撃するんだ」    ダニエルは杖から魔法を放ち、的を粉々にした。  講師は感心する。 「お前、やるじゃないか、合格だ!」 「先生! 木くずを生成する魔法です」  
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加