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・エピローグ
おまたせ、といって現れた黒崎は、いつもどおりの笑顔を見せ、僕の心を癒してくれた。
いつものセットを頼み、軽く談笑する。逢うのは2週間ぶりだったが、彼女はとても元気そうだった。
「ところで、今日はどこに行こうか。行きたいところとかある?」
「ん? どこでも良いよ?」
「そう? じゃあどうしようかな」
自問自答するようにいう。すると、耳元のスピーカーから『久しぶりに映画を観ましょうか』という声が聴こえた。
『今、カエデの好きそうな映画が上映しています。その後フードコートで軽食を食べてから、ショッピングモールを回りましょう』
じゃあ映画にしようか、と僕は彼女に提案する。
僕の頭の片隅には、いつもメがいた。
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