育てても育てても

4/5
前へ
/5ページ
次へ
人々は戸惑った。 しかし、赤ん坊を眺め、育てる喜びを手放すことはできなかった。 心の片隅に、わずかな虚しさの種を見つけても、誰も口にしなかった。 巨大樹の実から生まれる赤ん坊を、育てても、育てても、それは、あの年の太陽フレアの影響を受ける前の人類とは、なにかが異なる人類が増えていくだけだった。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加