その白を染めて

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「本当にはっきり言わねえと分かんねえ?」 末広の二重瞼が綺麗に持ち上げられ、男を感じさせる眼差しがあたしを見据えている こ、これはそういうお誘いだと思ってもいいのだろうか。 「えっと…、ちゃんと可愛い下着履いてきてます。」 いや、そうじゃないだろ。 ここで言うセリフは絶対にそれじゃなかった。 テンパったあたしは、あたふたしながらそんな馬鹿丸出しの言葉を気付けば口にしていた。 顔が熱い。これはお酒のせいじゃなく、絶対にあたしの馬鹿すぎる頭のせいだ。 「ふはっ、そう。なら、ちょうど良かったな。」 あたしの言葉に破顔して、木村くんがあたしの考えている幻想を肯定する言葉を口にした。 つまり、そういうことなのだ。 えっ、うそ。本当に?! えっえっえっ!?とテンパるあたしを他所に、席を立った木村くんが「ほら、行こうぜ。」とあたしにも席を立つよう促してくる。 若干おたおたしながら動き出せば、木村くんが伝票を持ってレジへと向かう。 ま、まって…!! 忘れ物がないかドコドコと暴れ回る心臓の音と共に確認して、もたつく足で木村くんの後を追った。
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