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第七章 【オークン】
艦長室にソコロフ艦長以下士官達が集まっていた。
「先ほど水中電話で金艦長から通常動力877型潜水艦を【白頭山】と命名されたと連絡があった」
「これより先は別行動となる、【白頭山】は日本海経由で北朝鮮に向かう」
「我々は一旦太平洋に出て、ロシアからの追撃をかわして東シナ海経由で北朝鮮に向かう」
ここまでソコロフ艦長が説明して、各士官に質問を投げかけた。
「ロシアからの追撃に関して各位の意見を聞きたい」
「水上艦は太平洋で活動している艦は無いと考えられます」
「水上艦はウラジオストクからの出航となるので、日本海から太平洋に出るまで時間的な余裕はあると思います」
「ただし、北朝鮮近海での待ち伏せには注意が必要だと思います」
イーゴリ副長が自身の見解を述べた。
「現在哨戒中の攻撃型原子力潜水艦は971型潜水艦(アクラ型)K-331【ナルワル】とK-391【キット】の二隻と945型潜水艦(シエラ型)K-276【クラーブ】とK-239【カープ】の二隻の計4隻と思われます」
「アメリカのハワイ沖に【キット】は張り付いていますし、グアム沖に【クラーブ】が張り付いていると思われます」
「日本近海には【ナルワル】と【カープ】が哨戒中だと思われます」
ゴロホフ水雷長が自身の見解を述べた。
「971型【ナルワル】だとマスロフ艦長だな、少々厄介だな」
「945型【カープ】はヤグディン 艦長か」
ソコロフ艦長が嫌な顔をして言った。
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